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テロ指定解除―拉致問題の追及は続く
北朝鮮が核開発の中身について6者協議に申告する。米国は北朝鮮に対するテロ支援国家の指定を解く。この二つの作業が秒読みに入った。
指定が解除されると、たとえば国際機関から融資を得る道が開けるなど、北朝鮮にはメリットがある。だからこそ米国はこれを北朝鮮を動かすカードに使い、日本も拉致問題を解決へと進めるよりどころとしてきた。
しかし、現実には拉致問題に進展が見られない。米国がこのままカードを手放せば、置き去りにされてしまうのではないか――。被害者の家族らがそう心配を募らせるのは分かる。
北朝鮮側は拉致の事実を認めたあとも、不誠実な言動を続けている。さきの日朝協議で再調査を受け入れたものの、実効のある調査になるのかどうか、北朝鮮側の真意に疑念を抱くのは当然だ。
とはいっても、もうひとつの面も見すえる必要があるのではないか。
安倍政権の時代、日本は北朝鮮に対する圧力を強め、独自の制裁を科してきた。核実験などの許しがたい動きがあったためでもあるが、その一方で、拉致問題は行き詰まり、まったく前に進まなかった。
ここにきて北朝鮮が再調査を含めて日本への姿勢を変えたのは、米朝協議が進展し、核放棄にむけての6者協議が節目を迎えたからだ。
核申告とテロ指定解除の同時進行について、米国のライス国務長官は「いろんな選択肢の中で最善のものだ」と語った。核放棄という最終目的地までたどり着けるかどうか、米国にも疑念がないわけではなかろう。
だが現実的な手だては乏しい。アメとムチを使い分け、北朝鮮を引っ張り出すしかないということだろう。
拉致問題についても、同じことが言えるのではないだろうか。
忘れてならないのは、テロ指定解除でことが終わるのではないことだ。
北朝鮮は核放棄の見返りに、米国との国交正常化で「身の安全」を確保し、対日正常化で日本の経済支援を手に入れようと考えている。
日本はしかし、拉致の決着がつかなければ正常化もないという立場だ。つまり、北朝鮮は拉致問題の解決に踏み出さない限り、日本からの見返りは得られない。テロ指定が解除されても、その構図に変わりはないのだ。
核問題が進展するほどに、日本が持つ切り札の意味合いは際立ってくる。大事なのは、北朝鮮の核申告を次の核放棄の段階につなげられるだけの実のあるものにすることだ。
高村外相がきのうの会見で、北朝鮮の行動に対する厳しい点検を米側に求める意向を示した。
日本外交の胆力が、いよいよ問われていく。
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上記は、2008年6月25日付朝日新聞社説後段全文ですが、率直な感想は『まあ、一理は有るかもしれないが、果たして・・・?』という感は否めない。私も、あの政権が身の安全を確保したと判断した時、した筈の約束を反故にする事を非常に危惧している。それも「十中八苦」の確立で。
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